自分に合っている職能は何なのか、自分の活かせる力は何なのか、よく受講生の皆さんから「よくわかりません」と相談を受けます。
社会人になったばかりの1年生や2年生では、まだ経験も知識もないため、どのような仕事が向いているのかを見つけるほうが難しいはずです。
もちろん、30代、40代になり役職が上がることで、考えていたより、リーダーという職務が難しいと考える方も多いことでしょう。
森岡毅さん(P&Gを経て、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させたマーケター。
現在、株式会社刀代表取締役CEO)はキャリアの考え方で、キャリアが定まっていない段階では、「なりたい自分」と「なれる自分」が一致しないという大きな矛盾に悩み、人生に対してやる気がそがれてしまうことがよくあると言われています。
その大きな要因は、自分の特徴を自分で認められないということからだと。
憧れている人と自分の特徴が一致していれば幸せだけれども、自分はナスビなのに、ニンジンに憧れている状態では、本当の自分の強みを見失ってしまうことになるかもしれないと。
自分の特徴を認めなければ、人生の成功は遠のく可能性が大きく、自分の特徴を活かさなければ、やはり成果はなかなかでないのではないでしょうか。
自分に無いもので勝負するのではなく、自分の得意なところで勝負すれば、皆さんの現在の職務の中で力が発揮できるはずです。
だからこそ、仕事を通して、自分の特徴をどう磨くかを考えて行動して自分なりの成功の形を掴んでいくほうがベストではないかと思います。
最も必要なロールモデルは、自分の特徴に似た人がどう成功したのかだと森岡さんは伝えられています。
自分の特徴を知る方法として、動詞で物事を考えていくことが大切で、動詞の中に特徴・強みのヒントが隠されています。
例えば、「人と話すことが好き」「コンテンツを創作することが好き」など、好きなことを動詞で考えてみます。
そして自分がやってみて楽しかった動詞を50個から100個ポストイットなどに書き出してみます。
そしてそのポストイットを3つに分類します。1つ目は「T=Thinking(考える力)」2つ目は「C=Communication(伝える力)」3つ目は「L=Leadership(人を動かす力)」この3つの領域で分類していくと自分の傾向が見えてきます。
考えることが好きな人は、戦略家タイプ、伝えることが好きな人は、人と繋がる力があるタイプ、人を動かすことが好きな人は、変化を起こす力があるタイプ。
自分の向いた力を使って、自分を成長させることができれば、本当の意味での「なりたい自分」が見えてくるはずです。
毎日の仕事を通じながら、自分の好きな動詞を見つけてみてはいかがでしょうか。
そして、その動詞を見つけるためには、やはり経験学習をしていくしかありません。まさに、トライ&エラーは、自分を知るための近道です。
是非、好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、チャレンジ精神をもって、組織の中で、仕事に没頭できる力を身につけながら、自己を磨き続け、この時代の変化を楽しみながら、あなたらしい成功と幸せを見つけてください。