COLUMN コラムCOLUMN コラム

認知バイアスとどう向き合っていくか投稿日 | 2024.7.5

 

最近、経済誌やニュースを見ると、生成AIに関連するものが多く見受けられます。

アメリカの「エヌビディア」は、AI半導体でシェアをとっている会社ですが、今後の生成AIの成長と担うため、驚異的な成長を遂げています。

AI技術の進化、特にChatGTPのような高度なシステムの進展をみると、もう加速する状況を無視することはできません。

最新の「ChatGTP-4o」は旧来モデルよりも処理速度が2倍速く、さらに料金が50%安くなるということで注目を集めています。

この最新モデルを使いこなせば、文章生成や、翻訳、質問応答などの様々なタスクを実行することができ、話し言葉をさらに理解し、自然な会話で応答できるため、カスタマーセンターの対応など、おおよそのタスクはできるようになるのではないかと言われています。

また、画像生成はより高度になり、クリエイティブな仕事はさらに時間コストを削減できるようになります。

 

「認知バイアス」とは、人間が自分の周りの物事を認識する際の歪みのことです。

「ChatGTP-4o」のニュースを聞いて、急速に人間のする仕事が変化すると捉える人もいれば、まだまだ生成AIが人間の仕事を脅かすことはないと捉える人もいるでしょう。

しかし、これだけ生成AIの進化をみて、リーダーが今後どのような決定をし、判断をくだすかによって組織の未来は大きく変わっていきます。

 

かつて、「インターネット」が出現したとき、日本企業のリーダーは、「インターネット」が世界を変えると信じ、動けたリーダーはどれだけいたでしょうか。

 

日本は、半導体を手放し、失われた30年で未来を減速させてきました。

だからこそ、リーダーは、「直感」ではなく、「直観」を養う必要があるのではないかと思います。

「直感」とは、単なる山勘のようなもので、「まあこれでうまくいくでしょう」とか「うちはこうやってきたから」といったような考察なきものです。

「直観」とは、たとえばベテラン職人の方の仕事に見られるようなものです。

さまざまな経験を通じて培ったものを冷静に洞察し、考えを積み重ねた上で、でてくる意志決定で、なんとなくではないのです。

 

「それでうまくいっていた」という過去は、強烈な認知バイアスともいえるでしょう。

人に対しての評価もそうですが、リーダーの認知バイアスが強すぎると、有能な部下を時につぶしてしまうこともあります。

だからこそ、自分自身の「認知バイアス」と向き合う必要があるのです。

そして、「直観」を磨く必要があるのです。

 

日々のバイアスからくるさまざまな問題に対処していかなければ、組織は徐々に力を失っていくかもしれません。

これから生成AIの変化は10年後の未来をどう変えていくのでしょうか。皆さんの「認知バイアス」は何を見ないようにしていますか?

 

企業アドバイザー 宮道京子(筆者のプロフィールはコチラ)

フリーワード

ARCHIVE

注目のワード

CATEGORY

RECENT POST

Copyright © 一般社団法人中小企業支援ナビ All rights reserved.