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デザインマネジメント投稿日 | 2021.12.11

 

私は、よく講義の中で、「皆さんのスマホは何ですか?iPhoneの方?」という質問をします。受講生の9割以上の方々が、手を挙げ、「アップル」の強さをいつも感じます。アップルが選ばれるのは価格ではなく、美しさです。スティーブ・ジョブズは、いつもシンプルな美しさを追求し、人々は、それを所有したいという欲求や憧れを抱きます。デザインを追求した企業のはしりが、「アップル」といっても過言ではないと思います。

 

日本には、「バルミューダ」とういクリエイティブとテクノロジーを追求した会社があります。主におしゃれな家電が人気ですが、最近「BALMUDA Phone」の販売をスタートしました。「アップル」にはない、コンパクトでエレガントなというコンセプトで新しい選択肢を提案しています。両社の共通点は、「美」を通した究極の体験を提供しているということです。

 

2018年5月、経済産業省と特許庁が「デザイン経営宣言」と題し、報告書を発表しました。これから企業の競争力を強化するために、イノベーションやブランディングを重視する必要があるとした上で、「デザインを企業価値向上のための経営資源として活用する経営」の必要性を訴えています。

 

デザインマネジメントとは、色や形を追求することではなく、デザインそのものが、多くの複雑な情報を分解し、問題がどこにあるかを明確化した上で、解決策を導き出すプロセスを当然としている思考プロセスで、その思考こそが、デザインマネジメントの根幹とも言えます。

 

これから、企業は、この「デザインマネジメント」という考え方を学ぶ必要があるのではないかと思います。例えば、お客様が心地良い製品のデザインとは、お客様が来店したくなる店舗とは、社員の方がリラックスしながら仕事と向き合えるスペースとは、アイディアやディスカッションがしやすい空間デザインとは。機能重視から遊び心を取り入れた、体験で感動させるデザインとは何かを考えていくうちに、何をやるか?以前に「なぜそれをやるのか?」という思考力が養われていきます。短期的な利益追求ではなく、長期的視点に立った成長戦略が必要な現在だからこそ、「デザインマネジメント」のアプローチは今まで軽視してきた長期的ビジョンの創造に役立つのではないでしょうか。

 

そして、人材育成の観点からも、「クリエイティブ人材」の育成は大切です。クリエイティブな人材とは、常に「なぜ?」を自分自身に問い続けることができる能力があり、「好奇心」「探求心」「向上心」をもって既成概念にたいして、疑問符をなげかかる力がある人材です。これから企業のあり方や存在理由に変化が求められているからこそ、クリエイティブな人材を育て、時には、今までにない挑戦や改革を行うチームや部署をどんどん発足することも大切です。「なぜ?」を考え続け、「どうやって」で解決策を見出し、「何を」でアイディアを創出し、行動が起こせる人材、そしてチーム、その先に選ばれる企業へと変貌できるのではないでしょうか。

 

2022年からの未来が、新しい時代への第1歩になることを願っています。

 

企業アドバイザー 宮道京子(筆者のプロフィールはコチラ)

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