インターネット時代に入ってから30年近く、私たちの世界はデジタルシフトした。
そしてソーシャルシフトによって、人のつながりのプラットホームが登場し、世界の人々は常に対話し、連携し行動するようになった。
そして資金調達の考え方も変化し、これからのビジネスにおける競争の源泉は、「財務資本」から「人的資本」へと変化する。
持続可能な社会、三方よしのお客様との関係性、そして働く人々が前向きで主体的で幸せな働き方を選択する時代。
1981年~1995年生まれ世代は、「Y世代」。いわゆるデジタルネイティブ世代。
1996年2010年生まれ世代は、「Z世代」。この世代をソーシャルネイティブ世代という。
高齢者が加速的に増えていく日本の中で、この世代が新しい時代を牽引していくことができなければ、本当の意味でのパラダイムシフトは起こらない。
そして、コロナにより加速した「ライフシフト」。
多様な人が協働して自走できるチーム、組織でなければ、これからの時代を走ることも楽しむことも難しくなりつつある。
21世紀のマネジメントは、完全に「数字」から「人」へと転換を求められている。
100年後の世界からみれば、現在の変化は1つの点にすぎないと思う。
私たちが、今一番課題としている価値デザインの変容を、「あ~、そんなことを議論して時もあったよね」と。
ただ、変容の真っ只中にいる、私たちは、どうすれば、新しい価値観で組織をマネジメントできるのか、試行錯誤の連続で、前進しては、後退し、思考停止してしまうと「原点回帰」という言葉で、成長時代の日本に帰ろうとしてしまう。
決して戻れない、時代を懐かしんでも、時代の波はもう来てしまっている。
「原点回帰」も21世紀バージョンにアップデートしなければ、お客様には伝わらない。
「知識社会」にシフトした以上、人の心を軽視した「数字至上主義」から、「人間的でクリエイティブ」な組織に変容していくしかない。
組織は、環境の変化に応じて、常に学び続けていくことが大切になり、学び続けることで、「考える」力を一人一人が強化していくことに導く必要がある。
「考える力」があることで、ようやく健全な対話が組織内で交わされるようになり、そして、「協働」というスローガンのもと、「共感の場」をリーダーはマネジメントする必要がある。
アサーティブリーダーというリーダー像は、今後、マネジメントに不可欠になるだろう。
自律し、自走できる組織になれば、常に裁量権を渡しながら、トライ&エラーを繰り返し、その結果を分析しながら、あらたな仮説をたて、スパイラルのように成長していける組織になる。
グーグルが発見した、5つのチームの成功要因は①心理的安全性②相互信頼③構造と明確さ④仕事の意味⑤インパクトだ。
①は関係性を変容させ、②と③は行動の質を変容させ、④と⑤は思考を変容させる要因となっている。
私は、いつも、このようなデータを見ると感じるのだが、このような要因は、もともと日本人が時代を超えて大切にしてきた「真理」ではないかと。もともと、私たちのDNAに刻みこまれている「哲学」ではないかと。
だからこそ、今、私たちは「それでも組織を変容させる」時なのだと。