【文才など、まったく必要ない】
ライターという職業柄、『伝わる文章の書き方』について質問されることがあります。
要点がまとまらない・・。自分の想いが相手に伝わらない(逆に誤解されてしまう)・・など、ケースはそれぞれですが、質問される方は口々に「私は文才が無いんで・・」とおっしゃいます。ただここで断言しますが、伝わる文章を書くのに才能などまったく必要ありません。「伝えるための基本的なポイント」さえ分かっていれば、誰でも文章力を伸ばすことができます。
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【“伝わらないオジサン”になっていませんか?】
皆さんの職場に“伝わらないオジサン”はいませんか?
「どれだけ話しても響いてないんだよ~」と嘆いているこの手のオジサンは、単にコミュニケーションが下手なだけでなく、その話し方にも多くの共通点があります。
例えば、『話が長い』、『自分の意見を一方的に伝える』、『瞬間的な感情が入りすぎる』、『本音を言わない』、『結論がぼやけている』などなど・・。こうやって具体的に書き出すと、オジサンの話には“相手に伝えるためのメソッド”が圧倒的に足りないことが分かります。
それでは、皆さんが書かれている文章はどうですか?
『伝わる文章の書き方』の基本は、この“伝わらないオジサン”を反面教師にすることです。
❶ 文章のセンテンスは簡潔に
❷ 伝えたい意見は筋道立てて論理的に
❸ 読み手の目線で文章を構成する
この3つのポイントを守るだけで、あなたの文章はグッと伝わりやすくなるはずです。
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【甘くない・ウソはすべて見破られる】
『文章にすると自分の意見がキツく伝わってしまう』という経験はありませんか?
特に怒りや悲しみなどネガティブな感情は言葉に書かずとも如実に伝わるのが文章の怖いところです。また、本当は思っていないような[上部だけの文章]を書いても、そのウソは不思議と読み手に伝わるものです。なので、読み手が不快になるような感情が心にある時は、文章を書くのを一旦止めるのが良いでしょう。
(そんなときに書いた文章は良い結果を生みません。)
逆に嬉しい感情や感謝の気持ちを伝えたい時は、その想いを10%程度に抑えて文章にしてみましょう。感情はあくまで文章のエッセンスです。想いが前面に出過ぎると文章は途端に伝わりづらくなります。抑えた表現でも文章にすれば十分に伝わります。
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【文章が変われば、ビジネスも変わる】
伝わる文章力を身につければ、論理的に考える力が身につくだけでなくコミュニケーション能力や人を動かす影響力も向上します。伝わる文章を書くための簡単なポイント[簡潔で読みやすく・結果を想定して・ウソのない文章を書くこと]を意識するだけで、毎日のメールやSNSの文面は大きく変わります。
ビジネスを進める上で、名文や美文は必要ありません。
ただし“正確に伝わるように書くチカラ”は、ビジネスの基礎でもあり仕事を円滑に進める上でも必要不可欠な能力です。今の時代は書く力が強く求められています。時として人を動かし、状況を大きく切り開くためのツールとして、“伝わる文章”はあらゆる場面で活用することができるはずです。これからもぜひ「書くこと」を楽しんでください。