先日、久しぶりに経営者の方々と名門と言われるところでゴルフをしました。
全員上手すぎて私だけ別次元での戦いとなりました。彼ら経営者はそれぞれメンバーコースを持ち頻繁にゴルフをします。
たまたま私の周りにゴルフ好きの経営者が多いのでしょうか?
今回は「経営者という人種」を分析するため、ゴルフを通じて彼らの生態に踏み込んでみます。
そういう私も年数回はプレーしますがそれほど好きな訳ではありません。
他にしたいこと事も多くゴルフばかりに時間が裂けません。ではなぜ経営者は頻繁にゴルフをするのでしょうか?
そこにはきっと何らかの理由が潜んでいるのでしょうね。
経済ジャーナリストの國貞文隆は経営者がゴルフをする理由についてこう言ってます。
1つめはゴルフをすることで、会社経営の疑似体験ができるから。
ゴルフが上手くなるためには、進むべきコースを切り開く精神力、長時間のプレーに耐える集中力を高めることが重要とのことです。
2つめは経営者同士のコミュニケーションを深めるため。
1ラウンド回るのに数時間かかるため、さまざまな会話をすることでインナー情報を得ることができるのです。
3つめは特権階級のたしなみとして必要だから。
裕福な華僑の間では、息子を立派に育てるためには留学させること、金融業で働かせること、そしてゴルフのシングルプレーヤーにさせることです。
4つめは健康にいいから。体を動かしてあえて疲れさせることで、質の高い睡眠をとるため。
神経を使う経営者には激しすぎない適度な運動でそれなりに体力を使うゴルフは健康を促進する効果もあるといえます。
また銀座のママも同じような分析をしています。
『銀座ママ日高利美のメールマガジン「銀座の教え」』の一部抜粋です。ゴルフは、ビジネスをしていくうえで特別な存在で基本的に夜の銀座の世界と同じ「大人の社交場」との事。経営者がゴルフをする具体的な理由が5つあるそうです。
1:マネージメント力の醸成。
ビジネスで成功を収めるために必要な、やり遂げるための行動力や判断力、段取り力など、仕事を行うために必要とされる様々な能力です。
2:コミュニケーション力の醸成。
ゴルフは半日くらいの時間を同伴者と一緒に過ごすことになります。
ゴルフを一緒にすることで短期間で同伴者同士の関係性を深めることができるのです。
3:人脈づくりのため。
コースに出るようになるとたくさんの人と関わりを持つことになります。
参加者の知人、友人、仕事関係の人が参加するので、新しい出会いがあり人脈が広がっていきます。
4:ステータスのため。
名門と言われるコースは会費さえ払えば誰でも会員になれるわけではありません。
入会審査は厳しく、複数の会員の紹介がなければ入会できません。
どこのゴルフ場の会員権を持っているかで、その人やその人の会社の社会的地位だけでなく人脈もわかります。
5:ヘルスケアのため。
成功している人や経営者の皆さんは自分の体調管理に気をつかいます。
常に自身の思考が万全の状態に保てるよう、日常的に体を動かし体力作りをしています。
一方でジャーナリストの猪瀬聖の調査によると、経営学などが専門の3人の学者が、『ハーバード・ビジネス・レビュー』に載せた共同調査では「ゴルフ好きはダメ経営者。回数が多いほど業績に見劣り」という分析結果が出されたそうです。
この調査は、まず、「S&P1500」株価指数を構成する上場企業の中から、ゴルフをする最高経営責任者(CEO)350人をピックアップ。
350人はいずれも米国ゴルフ協会に登録し公式ハンディキャップを発行してもらっているため、プレーの詳細な記録がとれたということです。
経営者のプレーの回数と会社の総資産利益率(ROA)、および株式時価総額の関係を分析したら、プレーの回数の多い経営者の会社ほど、両方の数値が低いことが明らかになったそうです。
こうした結果から、研究者は、経営に真剣な経営者ほどゴルフをする回数が少なく、企業業績もよい、逆にゴルフをする回数の多い経営者の会社は、業績で見劣りがし、株主にとってマイナスとの結論を導き出すらしいです。
今回は経営者という「人種」を分析するため、ゴルフを通じて彼らの生態に踏み込んでみました。
するといろいろな考察が出ましたが皆さんはどういう意見をお持ちでしょうか?
最後に私の意見を申し上げますと、経営者にとってゴルフとは「仕事を抜け出しても周りにギリ許され、楽しみながら仕事につながる運動」と言えます。
ゴルフを通じて経営者という人種に触れました。
経営者を相手とする我々コンサルタントもたまには、取引先の経営者とゴルフをするという理由でリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。