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会社の未来を描けますか?投稿日 | 2021.9.10

 

皆さんは「未来日記」知っていますか?今時の若者に聞くと、「中学生が主人公のサスペンス漫画でしょ」と答えるそうです。

しかし、おじさん世代に聞くと今から20年前のテレビ番組を思い出すことでしょう。1998年から2002年3月まで放送されていたバラエティ番組『ウンナンのホントコ!』内の恋愛企画で、初対面の男女がスタッフから手渡された日記の通りに行動しながら、異性とコミュニケーションをとっていくという内容でした。

出演者の感情などについては素のままを映し、その中で本当に恋愛感情が生まれるのかどうかを検証するといった、それまでの番組には無かった当時としては斬新なタイプのドキュメンタリーでした。

 

その後、2003年から2006年まで『週刊少年ジャンプ』に連載された「デスノート」がヒットしました。名前を書いた人間を死なせることができるという死神のノート「デスノート」を使って犯罪者を抹殺する犯人と、世界一の名探偵たちによる頭脳戦を描くストーリーです。このように未来を操る力へのあこがれは人々の心を動かすようです。

 

 

そして2021年の今、ついに誰もが未来を描き、選択しなければ生きていけない時代に突入しました。これは新ルールとなった人生ゲームへの強制参加みたいなものです。まさに漫画「カイジ」の世界観ですね。

簡単に言うと、これまでの「ニホン神話はすでに崩壊し、自分の生き抜く力を試される時代に入った」という事です。

この急激かつ大胆な時代変化は、まさに産業革命と言っても良いくらいで経営者にとっては過酷です。経営ゲームルールが変わったため、これまでの成功セオリーが通用しません。例えば利益の源である工場が不要となったり、営業マンが要らなくなったり、店舗に客が来なくなったり、業態変革に迫られたい・・・。今後さらに事例が顕在化してくるでしょう。これらの現象を「たまたまコロナのせいだ」と楽観的に考えている危ない経営者も以外に多いのも事実です。

 

 

ではこの時代の経営者は「自社の未来日記」をどのようにして描けばよいのでしょうか?

その一つは「できるだけ遠くに目を向ける事」です。つまり近視眼的な戦略ではなく、10年先の未来を思い描く事。そこから遡り5年後、3年後への準備を開始します。ではどうやって10年後を予測すればよいのでしょうか?

そこには「経営者の夢?」ではなく、事実に基づいた客観的データが求められます。例えば世界の人口動向やGDPの推移、IT・通信技術の進展、金融の流れなど、現実データから多くの賢人が未来を予測しています。積極的にそれらの情報をキャッチし、その時に自社がどんな姿で生き残っているかを想像する習慣を身に付けてください。そして「自社の未来日記」作りには未来の主役である若い人も共有してください。

 

経営者のみならず誰もが輝かしい未来を手にする権利を持っています。2021年もコロナ禍でガマンの時期ですが、この時期にこそ「輝かしい未来」を思考してみませんか。

 

中小企業診断士 長谷川雅彦(筆者のプロフィールはコチラ)

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