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組織としての営業力を強化する投稿日 | 2021.3.13

 

 

BtoBビジネスの営業において、一人ひとりの営業力が大切なのはもちろんですが、それを活かすこと、伸ばすことがやりきれていないケースが多いです。組織としてどう動くかがカギとなります。多くの企業の営業組織が抱える問題点とその解決の方向性を3つのポイントで挙げ、「組織で営業」することの必要性をお伝えしたいです。

 

 

①顧客分析

 

主要得意先との取引深耕、取引金額の拡大は営業組織にとって重要な課題です。しかし、意外と得意先のことや得意先との取引状況を把握しきれていないことで、売上を伸ばしきれていないケースがあります。例えば、自社が提供可能な商品・サービスの購入可能性について、その得意先が購入しているポテンシャル(需要)がどのくらいあり、自社の顧客内シェアがどのくらいで、競合他社がどのくらい活動して取引金額がどのくらいかなど、得意先の取引状況を定量化できていないことが要因のひとつです。その問題点を解決するには、重点的とする得意先や商品・サービスを決めて、優先順位をつけて営業活動を進めるべきで、販売実績データを分析して、戦略的に営業を進める努力が求められます。

 

 

②顧客訪問

 

顧客への訪問件数と売上は比例することは、業界を問わず営業の原則といえます。しかし、お客様との信頼関係を築くために必要な訪問回数・頻度が足りていないことが多いです。もし、競合他社の営業担当者の行動量の方が上回っていれば、競争劣位となってしまいます。また、上司が部下に訪問してほしい顧客、すなわちポテンシャルのある顧客や成長性の高い顧客と、部下が行きやすい顧客とは違うことがほとんどです。その問題点を解決するには、上司が訪問先と訪問頻度を決め、それに基づいて部下が訪問計画を立てて行動させるようにし、そして出来ているかどうかを上司がチェックすることが必要です。もちろん部下が納得して行動することが必要です。

 

 

③生産性

 

ビジネスではスピードが大事です。個人で受注の成果を上げるだけでなく、受注できた成功事例をすぐに社内で情報共有して横展開しないと、会社としての成果は限定的なものとなってチャンスを失ってしまいます。組織で動けていないことのデメリットです。成功事例だけでなく、失注した事例も共有して同じ失敗をしないようにもしたいです。また、営業の付加価値を生み出す時間は、お客様と接している時間であり、外勤できる時間をより多く確保することが必要です。よって、営業組織内で協力体制を確立して、事務処理・配送を効率的に行えるようにすることで生産性を上げることにも取り組むことが必要です。限られた人数で成果を上げていくためには、「個人の営業力」を高めるとともに、「組織営業力」も高める必要があり、その「組織営業力」の強化はますます重要な課題になってきているといえます。

 

中小企業診断士 高橋康友(筆者のプロフィールはコチラ)

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