今年も全国の企業様を研修で行かせていただきました。
どの企業様もこの時期は来年度迎える1年生の採用も大方終わり、1年生の育成をどうするかを考える頃だと思います。
どの業種であっても、年々新卒採用は厳しくなり優秀な人材の確保に苦戦されている企業様の悩みを聞くことも多いです。
現在はまさに、学生から選ばれなければ、採用は難しく、高校生採用にいたっては大学生の採用よりもさらに過酷さが増しています。
採用にも戦略が必要であり、なんとなく前年と同様のことをしていたら、採用ブースにはまったく人が来ないということもあるでしょう。
私は研修を通じて、多くの階層の方々とお会いする機会が多いのですが、やはり現在働いている人の働くことへのやりがいが採用にも大きく影響していると思います。
それぞれの階層の問題は、点ではなくすべて線で繋がっていて、組織全体の課題だということが第三者の目で見るとよくわかります。
大学生や高校生がインターシップや職場見学に来た際、どのような人が働いているのかというのは重要な選択の基準に入ってくるはずです。
採用サイトなどのブランディングを強化することも大切ですが、実際に五感で感じる職場の雰囲気は、学生たちに感情を残すでしょう。
例えば、楽しそうだなとか、活気があるなとか、重苦しいなとか。人は瞬間的に察知します。
だからこそ、サイトでも、会社情報に加え、仕事の内容にはキャリアアップイメージを付け加え、求人情報・条件、そして働く仲間情報では、インタビューや座談会を通じてまじめに、オフのイメージを添えて柔らかく「人柄・人間性」を伝えることが大切なのです。
ここで働くと自分の未来が開けそうだな、この人たちと一緒に働きたいなと思わせなければ、優秀な人材確保は難しい時代になりました。
お給料や福利厚生も選択の要因には当然入りますが、それよりも数字では表せない力が現在の学生の心を動かしているように見えます。
「女性躍進」のお仕事で私は、研修のお仕事のキャリアをスタートさせましたが、すでに、「躍進」は女性だけではなく、マネジメント層から若手に至るまで性別に関係なく必要なのではないかと思っています。
「組織効力感」この組織なら、チャレンジできる、この組織なら成長できる、この組織のサービスや商品に誇りをもてる。
そしてこの組織で働いている人を尊敬できる。
優秀な人材が選んでくれるには、今までの考え方からのマインドセットは不可欠です。
ある研修で20代の男性が言っていた言葉です。
「将来、この組織のトップになりたい。どうしてかというと、現在のトップに方をリスペクトしているし、ここの社風が大好きで未来にも繋げていきたいからです。」
彼の目はきらきらと輝いていました。