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事業戦略遂行における持株会社活用投稿日 | 2023.3.31

 

■経営を革新する

事業戦略を立てることで、事業を進める方向性を決めます。

企業が持続的に成長していくためには、現在と質の異なる事業へと転換するイノベーションを起こす、すなわち経営革新に挑戦する事業戦略が必要です。

経営革新は、市場のニーズと自社の商品・サービスとの新しい組み合わせによって実現することができます。

その組み合わせが自社内だけのものではなく、世の中においても新しい組み合わせであれば、より市場・顧客を満足させてかつ付加価値を生む戦略になります。

 

経営革新を成功させた事業戦略の事例を紹介します。

京都にある、茶筒を製造販売している株式会社開化堂様の事例です。

明治創業の老舗企業ですが、お客様の声からヒントを得て、茶葉の保存に用途を限定せずに食材の保存容器として用途提案して海外市場の開拓に成功されました。

強みとなる金属製筒の密封独自技術を活かした商品開発、新たな用途提案により新市場を開拓した経営革新であり、市場を創造する事業戦略といえます。

何を自社の核(コア)、すなわち「心臓部」となる強みであるかを認識し、それを活かして満たされていない顧客ニーズを掘り起こして事業を展開する事業戦略です。

 

■ホールディングスの活用

事業戦略を成功させるには、「上手く絞る」こともポイントとなります。

顧客層を絞る、商品・サービスを絞る、地域を絞る、といった絞り方を例に挙げることができます。

ただし、「絞る」ことにおける留意点があります。ひとつの物事に依存しすぎることによるリスクです。

そのリスクを抑える戦略として、複数の事業をおこなう「多角化」があります。

複数の事業を経営して多角化を進めるにあたり、持株会社(ホールディングス)を活用することができます。

事業ごとに会社とし、それらの事業会社を持株会社によってグループ企業とすることで、柔軟に多角化を図ることができます。

 

■事業の再定義

顧客ニーズの多様化やグローバル化が進む現在において、大企業や中堅企業だけでなく中小企業もオンリーワンかつNO.1を目指す事業戦略を立てることがますます重要になっていると考えます。

NO.1になるというのは、規模を追求するのではなく、自ら設定した市場でNO.1の存在感を持つことです。ニッチ市場と呼ばれる「窪み」のような市場を見つけ、そこで事業を成功させることです。

自ら市場を創る発想を持って、自社の事業をあらためて定義することをしてみませんか。

中小企業診断士 高橋康友(筆者のプロフィールはコチラ)

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