


「えるぼし、くるみん、ユースエール」
建設業者様から当事務所へ経営事項審査で社会性の項目についてご質問がありました。
それが「えるぼし、くるみん、ユースエール」の三制度です。
公共工事、公共調達の受注を目指す場合、その企業が社会性においてはどの程度頑張っているかを評価される仕組みがあります。
女性活躍推進や働きやすい職場づくりは、近年の公共調達において重要な評価項目です。
特に建設業では人材確保が深刻化しており、国や自治体は「働き方改革に積極的な企業」を高く評価する傾向が強まっています。
そこで、厚生労働省が認定する制度として「えるぼし、くるみん、ユースエール」が存在します。
「各制度の特徴」
えるぼし認定は、女性活躍推進法に基づき、採用・継続就業・管理職比率・働き方・多様性の5項目で優れた企業を評価する制度です。
建設業は女性技術者・技能者の確保が課題であり、えるぼし取得は「女性が働きやすい現場づくり」を示す強力なアピール材料になります。
自治体によっては入札参加資格審査(格付け)で加点対象となるため、公共工事の受注競争力向上にも直結します。
くるみん認定は、子育て支援に積極的な企業を評価する制度で、育休取得率や働きやすい制度整備がポイントです。
建設業は長時間労働のイメージが根強い業界ですが、くるみん取得企業は「家庭と仕事の両立を支援する企業」として高く評価されます。
こちらも多くの自治体で入札加点の対象となり、企業イメージ向上にも効果的です。
ユースエール認定は、若者の採用・育成に優れた企業を評価する制度で、離職率の低さや研修制度の充実が求められます。
若手不足が深刻な建設業において、ユースエール取得は「若手が定着する企業」であることを示す証明となり、採用力向上にも寄与します。
公共調達においても、若者雇用促進企業として加点対象となるケースが増えています。
「導入すべきか否か」
これら三制度は、いずれも 人材確保・企業イメージ向上・公共工事の入札加点 という三つの効果を同時に得られる点が大きな魅力です。
特に建設業者にとっては、慢性的な人手不足を解消しつつ、公共調達での競争力を高める実効性の高い取り組みと言えます。
今後の受注戦略として、認定取得を前向きに検討する価値は十分にあります。
まとめますと、三制度とも公共工事の入札加点に有利で、建設業者にとって取得メリットは大きいのですが、その一方で、いずれも「働き方改革の実質的な取り組み」が求められ、制度整備・運用の負担が一定程度発生します。
唯、長期的には人材確保・離職防止・企業価値向上につながり、投資効果は高いということが出来るかもしれません。
参考:
厚生労働省 3つの制度のご案内
https://jsite.mhlw.go.jp/ehime-roudoukyoku/content/contents/002604860.pdf
厚生労働省 女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025_00002.html
厚生労働省 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/kurumin/index.html
厚生労働省 ユースエール認定制度
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000100266.html